プレイヤーズ・ファースト

 古河対プリメーロの試合の前、東北2部南の試合が同会場で行われていて、後半から観戦していました。浜のチーム同士ということもあり、かなり白熱した試合展開となっていました。
 その試合終了間際に観客席から「あの選手ふらふらしているぞ、見てやって!」との声。程なく選手が倒れ、その場で傘で日陰を作り、応急処置がされました。その後治療を続け救急車で搬送されました。この件については新聞記事になっています。

県内で熱中症相次ぐ

 福島県内各地で真夏日を記録した6日、少なくとも5人が熱中症とみられる症状で同日夕までに病院に搬送されたことが福島民報社の調べで分かった。
 県内各消防本部によると、二本松市郡山市会津美里町喜多方市いわき市でそれぞれ1人が搬送された。
 このうち、いわき市ではサッカーの試合後に男性(20)が一時、意識を失い、病院に搬送された。意識は回復したが入院したという。
 二本松市では東和ロードレース大会に出場していた選手の1人が体調不良を訴え搬送された。郡山市会津美里町喜多方市では農作業中の男性が倒れるなどし病院に運ばれた。


(2008/07/07 09:20)

http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&mode=0&classId=&blockId=1986591&newsMode=

 この後の試合でも開始から20分ほどでプリメーロの選手が同様の状態になり、一時試合を中断し、退場した上で応急処置を受けています。こちらは幸い、症状も救急車を呼ぶほどの重症にならなかったようです。ただ、前の試合の件があったため、早めの対応ができた事も大きかったのではないでしょうか。

 3年前に少年サッカーの審判が熱中症のために亡くなった事があり、自分自身その直前の試合の観戦中、気分が悪くなったため*1人事とは思えず、当時エントリーにも書きました。
http://d.hatena.ne.jp/surumeno13/20050718

 いつかは起こるかもしれない、と思っていた事が現実となってしまいました。


 この日のいわきは7月上旬としては高めの温度と湿度となり、コンクリートの打ちっぱなしに立ち試合を見ていた私たちにとってもかなりつらい状態でした。この日の会場は人工芝で、一度ピッチ近くまで降りたのですが照り返しで表面がギラギラしており、間につめたゴムの臭いが立ち上っていました。荒れ果てた天然芝よりはいい条件ですしスタンドもあって地域リーグの会場としては恵まれた環境です。しかし、夏場の公式戦の会場としては非常に厳しいと感じました。
 やむをえずこの会場、ということであれば、本部席にはテントがあったのですし、せめて両ベンチにもテントで日陰があれば・・・とも思いました。

 リーグ戦ではこの日に限らず、真夏でも日中一番気温の高い11時から15時ぐらいまでの試合がほとんどで、更に全国社会人予選と天皇杯福島予選の二つの重要なトーナメント大会は、勝ち進むと7月下旬から8月の一年で一番暑い時期に二日・多くて三日連戦になってしまう日程になっています。トーナメントのため延長試合が連戦となる事もしばしばあります。
 どちらも全国にダイレクトにつながる重要な大会ですし、注目度も高いだけにどのチームの選手たちも張り切っています。という事は無理を押してプレーしまうことでもあります。
 それだけにアマチュアとして戦う彼らがプロでは絶対ありえないような過酷な条件の元で試合をしなくてはいけない事は毎年疑問でした。
 確かに日程は押していますが、天皇杯予選の開始時期は他県ではもう少し早い時期から始まっています。連戦を回避し選手のコンディションを向上させる事は、大会の意義を尊ぶことにも繋がると思うのです。

 今後、プレーをする選手の立場に立った改善がなされることを願います。


備考。
熱中症について参考になったページを今後自分や自分の周囲に何かあった時に備えて貼っておきます。

熱中症 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87

熱中症予防のための運動指針 「熱中症、熱射病、日射病のHP」
http://www.heat.gr.jp/prevent/wbgt.html

熱中症の応急手当 「熱中症、熱射病、日射病のHP」
http://www.heat.gr.jp/care/index.html

*1:目の前が暗転し、その後何とかトイレにいって吐いた。こうやって書いてみると結構怖いね