サッカーボーイズ

サッカーボーイズ―再会のグラウンド

サッカーボーイズ―再会のグラウンド

地方都市の中堅の少年サッカーチームが舞台の、
ごく普通の少年たちと指導者たちの物語。

スポーツ物の物語は最初は弱小でも次第に
大舞台に上り詰めていったり、天才がいたりと
という事が多いけど、この話の登場人物は
市のトレセンに呼ばれるかどうかの選手が
中心選手というところからしても、
キャプつばの対極にあるような、
非常にリアリティを感じる内容です。

無邪気に夢見たり、無心に好きなことに向き合う
時代を過ぎ現実の中での自分を知り、挫折を味わいながらも
自我を見出していくこの年代の心の揺れ動きが
丁寧に描かれているのが特に印象的でした。

失った自信をどう取り戻し、身に着けていくのか。
一試合ごとの価値をどう見出すか。
サッカーの喜びはどこにあるのか。

これは少年であっても、大人であっても、
プロであっても同じことなんじゃないかな、
なんて思いながら読みました。

作者のはらだみずき氏にとって
この作品がデビュー作だそうで、
子どものころから現在に至るまでサッカーを
プレーし続けており、
子どもたちの指導にも当たった
経験があるそうです。
ブログの方でも日々サッカーにまつわる記事を
書いてらっしゃいます。

http://footballlife.cocolog-nifty.com/blog/