ビアンコーネ福島1-2FCプリメーロ(泉崎さつき公園)

いつもおなじみ、丸子山さんの観戦記。
http://d.hatena.ne.jp/umiwa/20080629/1214747721
今回は泉崎駅より徒歩でスタジムに向かったという五十嵐氏の観戦記。
http://blog.livedoor.jp/daishi50/archives/51074251.html


 雨なのでパラソルでクラゲってみた。予想以上にいい感じ。

 昨年、ビアンコーネとペラーダ(現福島ユナイテッド)が"J目指すよダービー"をした際にもちらっと見に来た事があるんだけど、ここの競技場は周囲が角度のあるすり鉢状の芝生になっていて、設備も古いというよりは年季を感じさせて雰囲気がある。
 ただし肝心の芝の方はかなり傷んでいて、芝以外の雑草も蔓延してところどころ変色しており、ゴール前に至っては沼状の水溜りになっている。

 この「沼」が象徴するかのように試合は所謂泥臭い展開となった。
 両チームともボールコントロールが利かない中、ビアンコーネがホームでの意地をみせ積極的にプレーし、プリメーロが守る場面が多かった。特にプリメーロから移籍した障。澤選手はいろいろな思いも込めてであろう、チームの中心として大いに脅威を与えてくれた。相変わらずサッカー選手にあるまじき色白さんだな、と変な所で感慨深かったよ。


 前半終了間際、石井選手(兄)から石井選手(弟)への連携での得点で先制。試合が膠着していただけにこの時間にいい形で点を取れたのは大きかった。このお二人はいつぞやの試合が新聞報道された際も二人そろって相手選手を追う写真が掲載され、おおー、と思ったことがあったっけ。


 後半開始早々に追加点を決めたものの、試合は徐々に荒れた展開になっていく。天気も天気だし、紆余曲折のある両チームだけにピッチレベルではいろいろあったんだろう、見ている側には理由がイマイチ分からない物も含め、やたらカードが舞っていた。
 そうこうしている間に、試合終了10分前に失点し、勢いがついたビアンコーネに試合終了まで攻め込まれる。本当に長く感じた10分間だったが、何とか逃げ切り、勝利する事ができた。


これから天皇杯予選を控えている事やこれまでのビアンコーネの経緯などから、両者にとってただのリーグ戦以上の意味のある試合を、プリメーロが苦しみながらも勝ちきれた事は気持ちの面で非常に大きいのではないだろうか。


 で、ビアンコーネについて。
 昨年までJを目指すということでいろいろな支援があったり、応援があったり、報道があったチームがJを目指さなくなっただけで会場が一気にさみしくなっていてなんだかなー、という感じだった。余計なお世話といわれればそれまでなのだけど。
 去年と今年で多少選手の入れ替わりはあったが、リーグ自体は上に上がったし、勝てていないとは言えサッカーの質自体はそれほど変わらないと思われる。Jを目指しているチームは見る価値や応援する価値があって、そうじゃなくなれば価値が無くなるっていうのは、実際目の当たりにすると他チームながら寂しいものがある。
 いろいろな話を聞いたり聞かなかったりなんだけど、前身であるノーザンピークス郡山が個性のある面白いチームだっただけに今のこの状況は残念に思う。

 一方で、Jを目指していない東北リーグのいくつかのチームにここ数年の間にぽつぽつとスポンサーがつき始めている。アマチュアのチームであっても地域で何らかの存在感を認められつつあるということだろう。

 この辺、数年後に現実となるかもしれないJとJFLの昇降格なんかともあわせ、それぞれのクラブがこの先生きのこるには*1、なんて考えたりした試合でもあった。

*1:一度でいいから「きのこる」と書いてみたかったのだ・・・