FCプリメーロ1-2NECトーキン(鳥見山陸上競技場)


 肌寒い中、小雨がぱらつくあいにくの天気。
 試合がある数日前からこの試合に関して不安と期待が入り混じって何ともいえない感じがしていた。 トーキンには昨年ホームで1-9と大敗した。今年のトーキンさんはそこに更に補強したという。
 一方のプリメーロのスタメンは以下の通り。
 
GK 32 柳内 俊哉 ※
DF  2 齋藤 克洋 ※ 
   6 三浦 昌樹
  14 本田 直樹
   4 石井 貴憲
MF 16 関 将彰 ※
  10 鈴木 茂雄
   8 田村 直由樹
  24 安藤 大輔 ※
FW 13 渡邉 誠 ※
   7 緑川 正人

 ※印は新加入の選手。スタメン11人中、5人にあたる。
 このうち新卒の柳内選手を除く4人は県内他チームから今年移籍。渡邉誠選手はプリメーロから古河電池に移籍した後、復帰となった。
 この日記を書き始めて5年目にして初めてスタメンを書いてしまったぐらい、この顔ぶれは感慨深い。これまで新加入の選手は新卒と他県からのUターン組が中心で、これだけの人数の県内の選手が加入したことはなかった。彼らはそれぞれ前所属チームで核となる存在だったし、本人としても周囲としても簡単に移籍、というわけにはいかなかったはず。前にも書いたけれど、プリメーロに来る決断をしてくれた事が本当にありがたいし、その挑戦心がチームにもたらす刺激も大きいと思う。

 そしてトーキンにはプリメーロから移籍した寺内選手が在籍しており、味方だと心強く、敵にするとニクいヤツはこの試合では左サイドバックで、相変わらず気が利いた球捌きぶりだった。
 
 前半は去年の大量失点がつい頭に浮かび、一失点の後どこまで守れるかと正直思ってしまったのだけど、柳内選手の好判断に幾度となく助けられたし、集中できていた。全体的にトーキンに分があり守る場面が多いものの何度か攻勢に出る場面も。開幕でのやや退け腰な所とぎこちなさは消え、新加入選手の持ち味が発揮されつつある。
 勝ち越された後半のPKはその前のトーキンのスピードからいってどちらにしても失点してしまっただろうな。
 トーキンのPKというと、武藤さんですら見たことがなかったいう「前チョンPK」。
http://hsyf610muto.blogtribe.org/entry-747afac4e47880d772b97a178d8809cb.html
これをトーキンさんが後半ロスタイムにやったのはたしか2003年の事。あれはいろいろな意味で大盛り上がりだった。
 このほかにも多々印象深い試合をしてきた両チームだけど、今回も数々の見せ場有り、ついでに両者の個性でもあるヤンチャな側面も随所で発揮していただき*1、濃い試合だった。
 昨年の何かが切れてしまったかのような虚しさの残る負けとは全く性質が違っていて、やりきれる所まで持ってこれたことは大きい。
 天皇杯予選で負けて、トーキンに負けて、グルージャに負けて、その後試合の勝ち負けに一喜一憂しつつもどこか空ろだった私は、やはり去年は心折れていた、と今になって思う。
 そして迎えた今年、長年プリメーロの頼れる守護神だった千田選手が秘蔵っ子の柳内選手をベンチから見守り、私のこの日記のIDの末尾につけている"13"の由来である背番号13は佐藤崇史選手から渡邉誠選手に引き継がれた。
 そんなプリメーロの新陳代謝が嬉しくもあり、寂しくもあり、でもやはりクラブは生き物だからそうやって育っていく。
 そんな事を考えつつ、心を新たに接ぎなおした一戦でした。

*1:トーキンさん、メンバーがどれだけ替わってもらしさを失わないのがなんか良いわ